シモツケコウホネとは
シモツケコウホネ (下野河骨)
スイレン科コウホネ属 学名 Nuphar. Submersa

シモツケコウホネはスイレン科の多年草で、現在栃木県にのみ生育しています。絶滅危惧種ⅠA類に分類されており、近い将来における絶滅の危険性が極めて高いものとされている貴重な植物です。この植物は2003年に発見され、2006年に新種として発表された植物です。
シモツケコウホネは漢字で下野河骨と書き、下野は栃木県、河骨は根茎が脊骨のように見えることから名付けられたといわれており、栃木県のコウホネという由来であるとされています。
シモツケコウホネは小さな黄色い花を付け、花は6月から10月くらいまでの、夏の間に咲いています。
シモツケコウホネとは
シモツケコウホネの特徴
この植物は、葉を完全に水中に沈めた状態で生育するという特徴があり、水上には葉を付けません。赤紫色で細長く、薄い葉の形状から通称”カワワカメ”と呼ばれています。この葉は毎年4月頃に生え始めます。
6月頃には太い茎の上に黄色いがく片に覆われた小さな花を水面からのぞかせます。花は一つの茎に対して一輪のみ咲き、花の中心の柱頭盤と呼ばれる部分は朱くなっています。

シモツケコウホネの花
花の中心にある柱頭盤が朱く染まっている。花弁に見える花の黄色い部分は萼片である。花弁は見えにくいものの、萼片の根元部分にある先端が朱くなっていないものが花弁である。

シモツケコウホネの葉
完全に水中に沈んでいる葉。
赤紫色で細長く、薄いため"カワワカメ"と呼ばれている。
他のコウホネとの違い
他のコウホネ種は葉が水上にあり、花が葉よりも低い位置で咲くものもあります。また、葉が水面に浮いているものもあり葉が完全に水中に沈んでいるこのシモツケコウホネは簡単に見分けることができます。
また、他のコウホネは花の中心部にある柱頭盤と呼ばれる部分が黄色いことが多いですが、シモツケコウホネではこの部分が朱く染まっているため簡単に見分けることができます。